モーションキャプチャとは?
早速ですが、皆さんは「モーションキャプチャー」という言葉をご存知でしょうか?
“モーションキャプチャー”とは…
カメラやセンサーを使い人間や動物の動きを取得してデジタルデータ化し、そのデータを3DCGキャラクターに反映することでロボットっぽさの無いリアルな動きを表現できる技術。
(デジタルハリウッド公式サイトより抜粋)
某バスケットボールのアニメーション映画でも、このモーションキャプチャーを使ってコート上の選手の動きを再現しているという話を聞いたことがあります。モーションキャプチャーは、CGの映画やゲームの制作で使われる技術で、特殊かつ高額な撮影機材を使うような制作現場で使われる技術という印象を持っていました。

しかし、最近ではVTuberやバーチャルSNSといった仮想空間の流行により、「VR」「メタバース」などの言葉もよく聞くようになりました。仮想空間で、自分が愛情をこめて作ったアバターを動かし、他者とコミュニケーションをすることも増えてきています。
今回は、この界隈について勉強中で初心者の私が、まずは「アバターを動かす」ということを体験してみよう!と、ソニーの「mocopi」を使ってみました。
ソニーの「mocopi」を体験してみた
今回ご紹介するソニーの「mocopi」は、6つの小型センサーの装着により全身のモーションを読み取り、スマートフォンにインストールした専用アプリに取り込むことができる画期的なアイテムです。スマートフォン以外の特別な機材やスタジオは不要です!
mocopiを使ってどれほど簡単にアバターを動かせるのか、mocopiで全身モーションの再現性がどれほどのものか、実際にやってみました。
まずはmocopiアプリをご自分のスマートフォンにダウンロードし、モーションキャプチャーセンサーと付属のバンドを用意しておきます。



はじめにアプリを起動させ、6つの小型モーションキャプチャーセンサーをペアリングしていきます。これは初回起動時のみの設定です。

ペアリングした後、センサーを専用のバンドに着けて、頭、両手首、腰、両足首に装着します。それぞれの身体に合わせてバンドの長さが違うので、装着する際に迷うことはありません。
※今回は装着していることを分かりやすく見せるため、服の上から装着していますが、公式サイトにもあるように素肌もしくは靴下の上からのバンド着用をおすすめします。


装着完了したら、動きの調整です。
画面に沿ってキャリブレーション(※)を開始します。(私はこれがうまくいかず、3~4回やり直しました。一歩の踏み出しがうまくいかなかったようです。)動きの調整ができたら、mocopiのデフォルトで設定されている「RAYNOS」というアバターが画面に表示されました!かわいいアバターです。
(※)キャリブレーションとは、計器類の狂い・精度を、標準器と比べて正すこと。モーションキャプチャーを正しく行うため、装着したセンサーの向きをアプリで検知して、自身の動きとアバターの動きを照合・調整します。

2023年4月のアップデートで拡張された「AR背景機能」を試してみました。

背景から「AR」を選ぶと、現実世界に自分の動きと連動したアバターが出てきます!不思議!

アバターと自分を並べてみました。ついでにポーズも取ってみることに…

アバターの向きを変えて、自分と向き合えたりします!

あまりに楽しすぎて…

はしゃぎ過ぎました。
使ってみた感想
今回はmocopi上でひたすらアバターを動かして遊びましたが、mocopiで作成したアバターを、VR ChatやUnityなどの外部サービスに、リアルタイムでデータ送信することもできるようです。また元々ユーザーが別のソフト等で作成したアバターをmocopiで取り込んで動かすこともできるようです。
今回はmocopiでモーションキャプチャーを実際に体験し、アバターを動かして遊んでみました。特に面白かったのが、AR背景機能です。現実世界にアバターが出てきて、自分の動きと連動して同じ画面上でアバターが動いているので、本当に不思議な感覚でした。私自身、機材を持っておらず、チャレンジしてみたいけど何となく難しそう…と思って手を伸ばしていなかったモーションキャプチャーでしたが、mocopiなら、センサーと専用のアプリさえあれば簡単にチャレンジできるので、挑戦しやすいと思います。興味はあるけれどまだ手を伸ばせていない方がいましたら、ぜひmocopiを試してみてください。
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本記事は筆者独自の観点で書いたものであり、所属する企業・団体の見解を表すものではありません。
[プロフィール]

iX+編集部 M
以前はメイク・ビューティー系の動画コンテンツを扱う動画メディアに在籍。
もともと好きなメイク・ビューティーテックはじめ、ワクワクする新しいテクノロジーや商品・サービスを積極的に見つけて発信していきたいです。