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今の気分に合うお茶を、プロ級の美味しさで味わえる「teplo ティーポット」とは?【やさしいテック学】

2024.04.09(最終更新日:2024.04.09)

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フィンテックやフェムテック、アグリテック、エドテック……日々進化し続けるテクノロジーと特定の領域をかけ合わせた、「◯◯テック」。最近よく耳にするけれど、実際、どのような技術が使われていて、なぜ注目されているのか? よくわからないという方も多いのではないでしょうか。

本企画【やさしいテック学】では、現役大学生の世良マリカさんが、気になるテック業界の有識者へインタビューを敢行。目まぐるしく変化するテックについて、学んでいきます。

第9回となる今回は、どんな種類のお茶も最適な条件で抽出できる「teploティーポット」を体験!
『「いちばんおいしいお茶」を世界中の⼈々に届ける。』をコンセプトに、世界初のパーソナライズ抽出機能を搭載し、飲み手にあったお茶を提案しているteploティーポット。
お茶のパーソナライズとは一体…? どのような技術で美味しいお茶ができあがるのか、そしてteploティーポットが開発された背景など、実際にお茶を飲みながら、代表取締役の河野辺和典(かわのべかずのり)さんにお伺いしていきます。

「パーソナライズ抽出機能」でその人に合った最適なお茶を提案するteploティーポット

今回世良さんが訪れたのは、秋葉原にある「DMM.make AKIBA」に拠点を構える株式会社LOAD&ROAD。様々なスタートアップがひしめく場所で、スマートティーポット、teploティーポット(以下、teplo)は開発されています。
今回は代表取締役の河野辺さんに開発のいきさつや想いをお伺いしていきます。

世良マリカ(以下、世良):本日はよろしくお願いします。私、紅茶が好きで、毎日のように飲んでいるので、今日は美味しいお茶が飲めると聞いて楽しみにしてきました。

河野辺和典(以下、河野辺):よろしくお願いします! 私たちはどんな種類のお茶も最適な条件で抽出できる「teploティーポット」という自動抽出機を開発しています。茶葉と水を入れるだけで、美味しいお茶が飲めるんですよ。

世良:お茶ってちゃんと淹れるとなると、結構手間がかかるイメージでしたが、自動で美味しいお茶が飲めるのはお手軽でいいですね!

河野辺:teploティーポットは専用のアプリと連動していて、お茶のおいしさの決め手となる抽出の温度や時間の微細な調整を行い、あらゆる茶葉の味わいを、おいしいカタチで引き出すことができるんです。
緑茶だけではなく、ほうじ茶やウーロン茶、そして世良さんの好きな紅茶など、さまざまな茶葉をその人の気分やコンディションに合わせて抽出することができるので、今日はぜひ試飲していただければと思います。

世良:茶葉のバリエーションがたくさんあるのがいいですね! でも、その人の気分やコンディションに合わせるって一体どうやるんですか……?

河野辺:teploのアプリには「パーソナライズ抽出機能」というのがあって、まず「お茶を飲んで、その人がどんな気分になりたいのか」というのをヒアリングします。そのあとに、デバイスのセンサーに15秒ほど人指し指を置いていただき、脈拍、指の温度、室温、湿度、照度などを計測することで、最適な淹れ方を機械で行っているんです。

世良:すごい! そこまで測っているんですね。

河野辺:ではさっそく体験していただきましょうか。まずは飲みたいお茶を選んでいきましょう!

茶葉の生産者やお茶のプロからフィードバックを受け、まるでプロが淹れたお茶の美味しさに

世良:『 MISUGI BLACK(美杉産紅茶)』や『KABUSE GREEN(三重県産かぶせ茶)』など、本当にたくさんありますね。パッケージ一つひとつにもお茶の説明があるので、読んでいるだけでも勉強になります。

河野辺:私たちは各地に足を運び、世界中の茶葉を厳選しているので、そのこだわりを感じていただけると嬉しいです。サブスクリプションサービスで様々な種類のお茶の詰め合わせが届いたり、気に入った茶葉があれば単品で購入することもできますよ。

世良:魅力的なお茶がたくさんあって、迷いますね。私は紅茶が好きなので、この国産紅茶の『FRUITY JAPANESE BLACK』を飲んでみたいです!

河野辺:いいですね! そしたら茶葉とお水を機械にセットしていきますね。1回分に個包装されている茶葉を茶こしに入れて、ポットに規定量まで水を満たしていきます。

▲規定量まで水を入れている様子

河野辺:次はアプリを起動して、お茶を飲んでどのような気分になりたいかを選択していただきます。「集中する」「リラックスする」「よく眠る」「お茶を楽しむ」「元気になる」「食事を楽しむ」など、さまざまな気分がありますよ。

世良:面白いですね! どうしようかな……今は朝なので、「元気になる」にします!

河野辺:いいですね! そしたら、ポット本体のセンサーに15秒手を置いてもらい、脈拍、指の温度、室温、湿度、照度などを計測していきます。

世良:タッチするだけでそこまでわかるんですね。以前カゴメさんでも手をかざすだけで自分の状態がわかるデバイスがありましたが、これもすごい技術ですね!

河野辺:これでセット完了です。そしたら茶葉やその人のコンディションに合わせて、お湯の温度が上がっていきます。さきほどお答えいただいた気分や計測したコンディションによってお湯の温度を変えていて、例えば、低温でじっくり淹れて甘みを引き出したり、高温で淹れることでカフェインが抽出されやすくしたりしているんです。

世良:たしかに、お茶を飲む際、プロは温度にこだわると聞いたことがあります。それを機械がやってくれるのはいいですね。

河野辺:お湯がいい温度になったので、次は抽出していきます。ティーポットの中に注目してみてください…!

▲インフューザー(茶葉を入れる網の部分)が動き、自動で茶葉が抽出される(茶葉は『KABUSE GREEN』)

世良:すごい! 中のボールみたいなのが回転したり、振動したりしていますね。

河野辺:これは自動で動くインフューザー(茶葉を入れる網の部分)で、選んだ茶葉に合わせて、振動したり、回転したりするんです。お茶って急須で入れるとき、手首を返したり、急須を回したりしますよね。これはその動作を再現しているんです。茶葉やその人のコンディションによって回転数や揺らし方、抽出時間を変えていて、まるでプロが淹れたようなお茶が飲めるんですよ。
このインフューザーの動きはとてもこだわっていて、茶葉の生産者さんやお茶のプロから綿密にヒアリングをしたものをベースに調整し、茶葉によって最適な動きができるようになっています。

世良:飲むのが楽しみです! ではさっそく飲んでいきます。

世良:わあ、すごく美味しいです! フルーティな香りがして、飲みやすいです。私、なりたい気分を「元気になる」にしたんですが、たしかに一日のはじまりにちょうど良いかも! 元気になってきました(笑)。

▲紅茶を試飲し、表情がぱっと明るくなった世良さん

河野辺:「teploティーポット」は体験と味にこだわっているので、そういってもらえると嬉しいです! アプリでは飲んだ後に感想が保存できたり、フィードバックできたりする仕組みがあります。このフィードバックをすることで、その人の好みに合った抽出条件が変わっていくんですよ。

世良:データを蓄積していくことで、さらに自分の好みに合ったお茶を見つけたり、抽出方法が最適化されていくんですね。気に入った茶葉があったらアプリ上ですぐ購入できるのもいいですね! どんどん使ってみたくなる仕組みになっているんですね。

きっかけはボストン留学。お茶の魅力に改めて気付く体験

世良:美味しいお茶を飲みながら、今度はteploの開発についても教えてください。河野辺さんはどのような経緯でこのteploを開発するようになっていったのでしょうか?

河野辺:teploのはじまりは、私がアメリカ・ボストンの大学院にMBA留学をしにいったのが始まりでしたね。元々私は、機械系のエンジニアとしてロボット関係の仕事をしていたんですが、自分の可能性を試したくてMBAを取得しにいったんです。
ボストンの冬はすごく寒くて、体を温めるために、毎日何杯もホットコーヒーを飲んでいました。でも、コーヒーを飲みすぎると胃が痛くなってしまって……。代わりに日本のお茶を飲んでみたんですよね。そしたら「お茶ってこんなに美味しいんだ」と感動したのと、気持ちがリラックスしていくことに気付いたんですよね。

世良:たしかにお茶ってホッとしますもんね。そこからお茶の魅力に気づいていったんですね。

▲緑茶も試飲し、思わず「美味しい」と笑みがこぼれる世良さん

河野辺:そうですね。そこからは「どうしたらさらに美味しいお茶が淹れられるのか」を探求するようになりました。私はエンジニア出身ということもあってか、茶葉の量や抽出温度、抽出時間など、”お茶の美味しいを司る数値部分”はロボットやソフトにもできるのではないかという視点が生まれてきたんです。

世良:なるほど。エンジニア視点で、お茶の可能性を感じていたと。

河野辺:ちょうどクラスメイトにインド出身のソフトエンジニア、マユレシュ (現CTO)がいて、僕はハードの視点から、彼はソフトの視点からよく議論をしていました。
それがちょうど2015年ぐらいで、IoTという言葉が出てきて、これからモノとインターネットが接続されて新しいことができるのではないかという時期で。実際に大学のスペースで彼と一緒に試作機を作るようになっていきました。それがteploのはじまりで、マユレシュは今CTOとしてインドでソフト面からteploの開発に携わっています。

世良:ボストンへの留学から生まれたプロダクトだったんですね。日本ではなく、ボストンでお茶の魅力に気づくというストーリーもとてもおもしろかったです。

日本でも海外でも、日常の中にもっとお茶を飲む文化を育みたい

世良:teploは2020年に発売しましたが、これまでにどのような反響がありますか?

河野辺:パーソナライズされたお茶が飲めるIoTということで、このプロダクトを発売してすぐの頃は、テック好きの方にご好評をいただいておりました。世の中でIoTが普遍的なものになってくると、今度は20~50代の一般のご家庭の方にご支持いただけるようになってきたんです。反響としてはやはり「飲んで美味しかった」というお声が多くて嬉しいですね。あとは海外でも展開をしていて、特にアメリカからの購入が多く、お茶に対する認知度が上がっていることがとても嬉しいです。

世良:たしかに抹茶が世界的に流行していたり、お茶にとっては追い風ですもんね。

河野辺:私たちが目指しているのは「世界中に美味しいお茶を届けていく」ということなので、日本でも海外でも、日常の中で、自然にお茶を飲む文化が育ってくればいいなと思っています。

世良:お茶を飲む文化を育む上で、今取り組んでいることはありますか?

河野辺:お茶を飲むシーンに合わせて、プロダクトを展開しているということですね。お茶を飲みたいと思ったときに、そのシーンに合った飲み方とツールを準備しています。例えばオフィスにはすぐ飲めて、後片付けが楽というのがとても大事なので、ティーバッグの販売を行っています。また、飲食店様向けにも「teplo ティーポットプロ」という業務用の機器をご用意してお茶との接点を広げています。日常の中で少しでもお茶に触れる機会を増やして、今後もお茶を美味しく飲んでいただければと思います。

▲業務用に展開する「teplo ティーポットプロ」(写真左)

世良:私も今日お茶を飲んでとても感動したので、これからももっといろんな機会でお茶を飲んでいけたらと思いました。本日はありがとうございました!

[聞き手]
世良 マリカ(せらまりか)

神奈川県出身。世界三大ミスコン「ミス・ワールド2019ジャパン」にて、史上最年少16歳、現役高校生で「ミス・ワールド2019日本代表」に選出。慶應義塾大学2年生。また環境問題や教育格差、貧困問題などSDGsに関心を持ち、関心を持ち、学業にも励んでいる。
【X(旧Twitter)】
https://twitter.com/seramali_jsmn
【Instagram】
https://www.instagram.com/seramali_jsmn/


[プロフィール]
株式会社LOAD&ROAD 代表取締役CEO 河野辺和典

千葉大学工学部を卒業。日本でロボットエンジニアとして従事したのち、起業家教育で高い評価を受けるアメリカBabson CollegeのMBAプログラムに入学。MBA在学中の2015年にインド出身のクラスメイトとともに、⽇本、インド、アメリカを拠点としたお茶の総合ブランド「teplo」で起業。日本の大手飲料事業会社や大手家電事業会社から出資を受けながら、ハードウェア、ソフトウェア、食を組み合わせ、AI搭載のティーポットや茶葉販売ECなど、お茶にまつわる体験をシームレスに提供している。


(文・高山諒、写真・飯山福子、編集・金澤李花子)