「想像を体験に変えていく」イベントを定期的に開催
今回、世良さんが訪れたのは、銀座4丁目にあるエンターテインメント施設「GINZA 456」。株式会社KDDIブランド・コミュニケーション本部ブランドマネジメント部の米澤ちなつさんに、館内を案内していただきました。
世良マリカ(以下、世良):銀座の真ん中に最先端の通信技術を展示している施設があると聞き、わくわくしながら来ました。今日はよろしくお願いします。
米澤ちなつ(以下、米澤):ありがとうございます!こちらこそよろしくお願いします。
世良:さっそくですが、こちらの施設、なんと読むのが正しいのでしょう?
米澤:GINZA(銀座)のあと、英語で読むべきか、日本語か迷いますよね。「ぎんざよんごーろく」と呼んでください。
世良:数字にはなにか意味があるのですか?
米澤:実は、ここの住所が「銀座4丁目5番地6号」で、それにちなんでいます。(移動通信規格の)4Gから5G、さらにその先へ…という未来への展望も込められており、「想像を体験に変えていく」をコンセプトに、さまざまなイベントを行っています。
世良:想像を体験に……。つまり、「未来にこんなことができるようになっていたらいいな」と思うようなことを、先取りで体験できるということですか?
米澤:そうですね。想像できることだけでなく、想像すらできなかったことまで、デジタル技術を使って体験していただいたり、今よりももっと便利で豊かな未来を身近に感じていただいたりできるようなイベントを企画しています。
携帯電話端末の変遷を通して、「不便」だった時代をなつかしむ
世良:今回のイベントのタイトルは「デジタルコネクションストーリー」ですね。具体的にはなにをテーマにしているのでしょうか?
米澤:世良さんは「デジタルデバイド」という言葉を聞いたことはありますか?
世良:情報技術を利用できる人とできない人との間で生じる格差のこと…と認識しています。
米澤:そうですね。スマホやパソコンを用いてどんどん情報を収集したり、仕事で高い収入を得られる人がいる一方で、スマホやパソコンを持っていない、あるいは使い方を習得できない高齢の方が周りから孤立したり、機器を使いこなせない人が仕事に就けないといったことがおきており、今、社会課題になっています。
世良:なるほど。
米澤:KDDIでも「デジタルデバイド解消」を目指してさまざまな取り組みを行っています。今回のイベントは、通信技術の進化の過程からKDDIの最先端技術までを知っていただくことで、今、何が問題になっていて、どんな解決方法があるのかがわかっていただける内容になっていると思います。早速、中をのぞいてみましょう。
世良:わー!これは昔の携帯電話ですか?
米澤:はい。ここは、1990年代に登場したアナログ携帯電話からスマートフォンに至るまでの端末を展示している「平成のケータイ史」のエリアです。30代以上のお客さまは「なつかしい!」「これ、持ってた!」など、嬉しい反応をしてくれます。
世良:私の知らない機種ばかりですが、ノスタルジックなものからカワイイ、かっこいいものまでいろいろあって、眺めているだけでも楽しいです。
米澤:まず入り口で、平成時代の携帯電話に思いを馳せていただくことで、KDDIが昔からコミュニケーションをつないできたことを感じながら、懐かしんでいただけます。
プロジェクションマッピングで平成の渋谷を再現
米澤:さあ、世良さん。これはどこだと思いますか?
世良:渋谷ですね。あ、でも、ちょっと今の渋谷とは違いますね。
米澤:そうです。プロジェクションマッピングで平成初期の渋谷を再現しました。
世良:あ、あそこに携帯電話を持っている女の子たちがいます。
米澤:当時、コギャルと呼ばれた女の子ですね。スマホではなく、ガラケー(スマホ以前に使われたガラパゴスケータイの略)を持っています。壁面に4ヵ所、ドット絵で描かれたマークがあるのですが、イベント専用のスマホのARカメラをかざすと、スマホの画面に解説が浮かび上がります。プロジェクションマッピングの中の人たちがなにをしているのか、なにに困っているのか、よくわかると思います。
世良:おもしろい!「ドキドキの『センター問合せ』」、「写真やメアドは『赤外線通信』で交換」……30年くらい前の若者はこういう青春を過ごしていたんですね。
世良:あ、フォトスポットもありますね!
米澤:はい。フォトスポットで再現されているのは、ショッピングモール「渋谷109」の外観ですが、よく見るとロゴが今と違うんです。
世良:たしかに!気がつきませんでした。せっかくだから、平成っぽいポーズで撮ってみようかな(笑)。
米澤:いいですね。「ダブルピース」とか、「エッグポーズ」とかどうでしょう。イベント用のスマホでのARカメラで撮ると、ガラケーで使われていた絵文字のドット絵と一緒に撮れますよ。
世良:撮った写真はスマホのQRコードで読み取れば保存できるんですね。
「村のミライ」を通してデジタルデバイドの解消法を知る
世良:風景が変わりました。山や湖が見える、豊かな自然環境ですね。足元には小川が流れています。キラキラしていてきれいです。
米澤:音楽も変わりました。「村のミライ」を描いています。
世良:平成のノスタルジーでは若者が多かったようですが、高齢の方が困っているようなシーンが多いですね。
米澤:先ほどと同じように、タッチしたり、ARカメラをかざしたりすると、どんな状況かわかります。
世良:ここはどんな課題があるんだろう。タッチしてみます。
米澤:高齢化が進む過疎地域は年々増えていて、中山間部や海に囲まれた島々では、食料品などの生活必需品を手に入れるのも難しい「買い物弱者」が増えています。
世良:都会に住んでいると当たり前のことが、叶いづらい地域もあるんですよね。
米澤:見てください。ドローンが飛んできました。買い物に行けないおばあちゃんのために、荷物を運んできてくれました。
世良:田舎に住んでいる高齢者にとってはもちろん、遠く離れて暮らしている家族にとっても安心のサービスですね。
米澤:すでに、長野県伊那市など、スマートドローンによる配送サービスが導入されている地域もあります。
世良:「村のミライ」はすぐそこまで来ているのですね。スマートドローンとは初めて聞きました。
米澤:モバイル通信に対応しているドローンのことです。遠隔操作で人に変わって荷物を運ぶだけでなく、建設、農業、インフラ、災害の状況をリアルタイムに把握することができる技術なんです。
世良:まさに「想像すらできなかったこと」が目の前で見られる内容になっていますね。
自治体や企業と連携して、地域の課題に寄り添う「つなぐチカラ」
米澤:最後に、ショールームをご案内しましょう。KDDIによるデジタルデバイド解消の取り組みを紹介しています。
世良:ドラえもんの「どこでもドア」のような、大きな扉がありますね。
米澤:ドアを開くと、KDDIが自治体や企業と連携して、地域の課題を解決している事例を見ることができます。
世良:「扉を開く」という行為が、未来につながっているようでワクワクしますね。
米澤:GPS端末を使って子どもの安全を守る取り組み、教育格差を解消するためのロボット教育、ICTを使ったスマート漁業、農業など、全7つの取り組みを、壁面の4つのスクリーンと合わせて紹介しています。
世良:KDDIって携帯電話の会社というイメージが強かったのですが、多岐にわたる取り組みがあり驚きました。
米澤:電話やスマホを通して人と人をつないできた歴史があります。KDDIの「つなぐチカラ」を感じてもらえればうれしいです。
世良:写真やイラストなどの展示を眺めるのとは違って、没入感のあるプロジェクションマッピングで、実際にアクションしながら学ぶことができて、より深く楽しく知識を取り入れることができますね。
今後は、どんなイベントを予定しているのでしょうか?
米澤: 「デジタルコネクションストーリー」は2024年の春ごろまで開催の予定です。今回のイベントのように、次回展示は最先端技術を感じてもらえるような体験を予定しております。今日ご案内した内容をガラッと一新して、驚くような仕掛けを準備していますので、ぜひまた来てくださいね。
世良:銀座に来たときは、のぞいてみるようにします。本日は、ありがとうございました!
※本記事は動画でもご覧いただけます。動画はこちら(クリックでYouTubeへリンクします)
[聞き手]
世良 マリカ(せらまりか)
神奈川県出身。世界三大ミスコン「ミス・ワールド2019ジャパン」にて、史上最年少16歳、現役高校生で「ミス・ワールド2019日本代表」に選出。慶應義塾大学2年生。また環境問題や教育格差、貧困問題などSDGsに関心を持ち、関心を持ち、学業にも励んでいる。
【Twitter】
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【Instagram】
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[プロフィール]
米澤ちなつ
KDDI株式会社 ブランド・コミュニケーション本部 ブランドマネジメント部 つなぐデザイン室 ウェブ2グループコアスタッフ
GINZA 456、KDDI トビラ、コーポレートサイト、SNSなどのオウンドメディアを活用し社内の取り組みを発信するコーポレートブランディングを行っている。
[企画インフォメーション]
GINZA 456
「デジタルコネクションストーリー
~平成ノスタルジーと村のミライ~」
■場所:地下鉄銀座駅 A9出口前
■体験期間:2023年11月2日~終了時期未定
■時間:10:30~20:00
■参加料金:無料
■予約不要・入場自由
(文・高橋顕子、写真・飯山福子、編集・高山諒)