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地域によるデジタル系サービスの利用状況に違いはある?②医療系、仕事系【SCOPE】

この記事は1年以上前に書かれたものです。現在は状況が異なる可能性がありますのでご注意ください。

2022.06.16(最終更新日:2022.06.16)

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iX+(イクタス)では、テック・デジタル系のモノ・サービスについて、色々な地域に住む20~60代の方の今年一年間での利用状況についてアンケートを実施しました。今後3回に渡って調査結果をお伝えしていきます。第2回は、「医療系、業務系のデジタルサービスの利用状況」についてです。

第1回:SNS系サービスの調査記事

【SCOPE】とは:
iX+(イクタス)編集部が、色々な地域に住む方のテクノロジー・デジタル・DXに関連した調査を行い、お伝えしていく記事のことです。

調査内容について

<調査背景>

COVID-19の流行とともに、デジタル系サービスの進化・利用も拡大してきています。さまざまなサービスがあふれていますが、実際にどのようなサービスが特に利用されているのか?また居住する地域による違いがあるのか?を確認し、今後どういった展開が期待されるかを理解・想像していきます。

<調査概要>

調査名称:デジタル系サービス・ツールに関する調査
調査期間:2022年4月22日(金)~4月25日(月)
対象ユーザー:以下それぞれの地域に居住するユーザー各250名(合計750名)
・大都市圏:東京23区or政令指定都市に居住
・都市圏:人口50万人以上の市区町村に居住
・その他:上記以外の市区町村に居住(本文中では便宜上「その他地方」と表記)
※分類は当社独自のもの
調査対象者の年代:20代~60代

<アンケート概要>

以下それぞれのサービス内容について、直近1年での利用状況・認知状況についてアンケートを実施
※調査結果は3回に分けてお届けする

第1回(前回の記事
・SNS(YouTube、LINE、Instagramなど)の利用状況

第2回(今回の記事)
・医療系(オンライン診療、eお薬手帳)サービスの利用状況
・仕事系(オンライン会議ツール、バーチャルオフィス)サービスの利用状況

第3回(次回の記事)
・エンタメ系(音楽配信、動画配信、VRプラットフォーム、家庭用ロボットなど)の利用状況
・買い物・決済系(電子マネー決済、EC通販、デリバリーサービスなど)の利用状況
・家具・家電系(スマート家電、スマートスピーカー、家具/家電のサブスクサービスなど)の利用状況

医療系、仕事系のデジタルサービスの利用・認知状況の調査結果

医療系サービス:認知度は高いが、利用は進んでいない

医療系のデジタルサービス(オンライン診療、電子お薬手帳)の認知・利用率

医療系(オンライン診療、eお薬手帳)について、いずれも・どの地域でも認知度は80%以上と高かった。一方で実際の利用率は非常に低いという結果であった。そもそも医療機関にかかるようなことがなかったために利用率が低い、ということもあると思うが、オンライン診療については全体の医療機関の2021年の段階で約15%が対応と、医療機関側の受け入れがまだ多くはないという点も背景にあるようである。また、eお薬手帳(電子版お薬手帳)は2019年の段階で48.1%の薬局が導入されているとのことだが、実際の利用率は進んでいない様子であった。

オンライン診療については、「大都市」・「都市圏」よりも医療機関が比較的少ない/遠い「その他地方」での利用が多くなると想像していたが、上述のような医療機関の対応状況に加え、基本的には初診のオンライン診療はかかりつけ医のみしか受け入れができなかったこともあり利用が進んでいなかったと考えられる。2022年4月から指針が改訂され、原則初診のオンライン診療はかかりつけ医が行うが、条件により事前相談の上かかりつけ医以外での対応も可能になったため、今後は徐々に広がっていくことが予想される。
電子お薬手帳の利用拡大においては薬局側の導入だけではなく、医療施設や個人での導入も必要である。例えば情報の入力においては個人で作業が必要なケースも多いなど、利用者にとって手間がかかっている現状もあるため、それぞれの立場での課題解決を進めることで利用が進むと考えられる。

仕事系サービス:オンライン会議の認知率は非常に高い

仕事系のデジタルサービス(オンライン会議ツール、バーチャルオフィス)の認知・利用率

コロナ禍で認知・利用が進んだ印象のオンライン会議(Zoom、Teamsなど)だが、認知率は高いものの利用率は大都市圏が高く、その他地域とは差が生じた。バーチャルオフィスについては認知率は60%超と、オンライン会議ほどではないがおおよそ進んでいるものの、利用率が低く、こちらも大都市圏での利用が高い結果となった。
オンライン会議やバーチャルオフィスを利用するシーンが多いテレワーク自体が、大都市圏を中心に進んでおり地域差があるためと考えられる。

※認知率と利用率について:
各サービスについてここ1年での利用状況を以下の5段階で尋ねた際の上位4回答の割合を「認知率」、上位2回答の割合を「利用率」として算出

回答選択肢:積極的に使っている/使うときもある/使ったけどやめた/使っていない/存在を知らなかった

まとめ

今回の調査において、コロナ禍を契機に拡大が進んだと思われる医療系デジタルサービスや仕事系デジタルサービスについて、認知は高いものの利用においてはそれぞれ課題や背景があり、大きく進んでいないということが分かった。非常に便利なサービスではあると思うので、今後各サービスがどのように拡大していくのか注視していきたい。