スマートホームハブとは
スマートホームハブとは、家電機器や住居設備をインターネットにつなげて一括で操作するための中継機器のことです。ハブは英語ではhubと表記され、中心という意味です。ネットワーク機器においては「中継器」の意味で使われます。
スマートホームハブは、Alexa(アレクサ)やGoogleアシスタントのようなAI音声アシスタントを内蔵したスマートスピーカーに搭載された機能として知られています。また赤外線リモコンの家電に対応したスマートリモコンなども、広義ではスマートホームハブといえます。最近は、スマートホームハブ機能を搭載したスマートフォンも登場しています。
スマートホームハブとスマートホームとの違い
スマートホームハブと似た言葉に「スマートホーム」があります。スマートホームとは、IoTやAI技術を活用してネットワーク経由で家電機器や住宅設備を操作し、便利で快適な暮らしを実現する住宅のことです。スマートホームハブは、このスマートホームを実現するための中核を担うデバイスです。
スマートホームについての詳細は、下記関連記事をご覧ください。
スマートホームとは?導入のメリットと最新おすすめ家電を紹介!
スマートホームハブのメリット
スマートホームハブを導入すると、次のようなメリットがあります。
家電を一括管理できる
これまで、家電を使うためにはそれぞれのリコモンや電源を用いる必要がありました。スマートホームハブを導入すると、スマートフォンのアプリを使って、家電の管理を一つにまとめることが可能です。
家電ごとに個別のアプリを入れたり、アナログのスイッチで操作する必要がなく、簡単かつ効率的に管理ができます。
声で家電を操作できる
スマートホームハブ機能を搭載したスマートスピーカー、あるいはスマートホームハブをスマートスピーカーと連携させれば、声のみで家電を操作することが可能です。両手がふさがっていても家電や照明をサッと操作できて便利です。
自動設定や遠隔操作で効率よく運用できる
利用するスマートホームハブやスマート家電によっては、スマートホームハブと接続することで、起動条件やタイマーを設定できたり、専用アプリで遠隔操作できたりします。
例えば、忙しい平日の朝は、同じ時間に照明やエアコンのオン・オフがされるようにスケジューリングしておけば、つける手間や消し忘れに防止につながります。また外出先でエアコンをオンにして、帰宅時に自宅を適温にすることもできます。
スマートホームハブの活用にあたり必要な3つのもの
スマートホームハブとしては、スマートホームハブ機能を備えたスマートスピーカーがよく使われます。実際にスマートホーム化するには、スマートスピーカー以外に以下の3つを準備しましょう。
スマート家電
スマート家電とは、インターネットにつながったロボット掃除機やテレビなどを指します。なお、インターネットに接続できない家電(エアコンや照明)も、赤外線リモコンに対応していれば、スマートリモコンと呼ばれるデバイスに接続させることで、スマートフォンの専用アプリからまとめて操作できるようになります。
インターネット環境
スマートホーム化にはインターネットに常時接続されている必要があります。スピーカーに向けて発声した指示はWi-Fi経由で家電に届きます。
スマートフォンやタブレット
スマートホームハブやスマート家電のセットアップや外出先からの遠隔操作にはスマートフォンやタブレットのアプリが必要です。
スマートホームハブ機能を備えたおすすめのスマートスピーカー5選
代表的なスマートスピーカーは、Amazon「Echo」、Google「Nest」、Apple「HomePod」の3シリーズです。それぞれ音声アシスタントは、Alexa、Googleアシスタント、Siri(シリ)を搭載しています。
豊富なラインナップから、特に人気の高いおすすめ5製品を紹介します。なお、いずれもスマートホームハブとしてだけでなく、スピーカー単体でも使えます。
Google Nest Audio(グーグルネストオーディオ)
Googleが販売する、Googleアシスタント対応のスマートスピーカーです。Google Homeアプリを使えば、対応するスマートホームデバイスと簡単に連携でき、「OK Google」と呼びかけると声で操作することができます。
スピーカーとしての機能も高く、クリアな音質とパワフルな低音でニュースや音楽を楽しめます。室内の環境音に応じて音量を自動調節する「Ambient IQ」機能も搭載しています。どんな部屋にもなじむデザインです。
Google LLC(Google Nest Audio)
Google Nest Hub(グーグルネストハブ)
Googleアシスタント対応で、7.0型の液晶画面が付いたスマートスピーカーです。ディスプレイ付きでスピーカーとして音楽を聴く以外に、画面で動画を楽しむこともできます。スマートホームハブとしても、音声での指示に加えて、ディスプレイをタップして照明やエアコンの状況の確認や操作ができます。
カメラは付いていませんが、手を動かすだけで操作ができるMotion Sense(手かざし操作)に対応しており、本体に手をかざすだけで音楽や動画の再生や一時停止、タイマー停止などの操作ができるのも特徴です。また、睡眠モニターが搭載されており、枕元に置いておけば体の動きと睡眠中の音を記録し、就寝時刻と起床時刻、体を休めた時間の長さを計測してくれます。
Google LLC(Google Nest Hub)
Echo Dot(エコードット) 第3世代
Amazonが販売する、Alexaに対応したスマートスピーカーです。断面は丸型で直径99mm、高さ43mmのコンパクトサイズで、重さも300gと軽く、値段もリーズナブルです。Alexa対応家電はもちろん、テレビや照明もAlexa対応赤外線コントローラーを使えば、スマート家電同様に「アレクサ、○○して」と声でコントロールすることができます。
なお、別の「Echo」や「Echo Studio」といったモデルにある、「デバイスを探して」と伝えることで対応家電をセットアップできる機能は、この機種には付いていません。
Amazon.com, Inc.(Echo Dot 第3世代)
Echo Show 5(エコーショー5)
Amazonが販売するAlexa対応のスマートスピーカーです。「Echo Show」はディスプレイ付きのシリーズで、Echo Show 5には5.5インチのディスプレイが付いています。
Alexa対応家電のほか、テレビやエアコンもAlexa対応スマートリモコンを使えば、スマートホーム化が可能。もちろん「アレクサ、○○して」と音声コントロールも利用できます。また定型アクション機能を使えば、「ただいま」の声でライトやエアコンをつけてお気に入りの音楽を流す、といった一連の決まった操作も設定可能です。
内蔵カメラ付きで、セキュリティカメラとして利用することもでき、ディスプレイを置いてある部屋の様子を外出先から確認することができます。また、Alexaアプリを使っている人とのビデオ通話にも対応しています。
Amazon.com, Inc.(Echo Show 5)
HomePod mini(ホームポッドミニ)
Appleが販売するSiri対応の小型のスマートスピーカーです。Appleが開発するIoTシステム「HomeKit」対応のスマート家電と連携させることができ、「Hey Siri」の声で操作できます。呼びかけると上部がおしゃれな虹色に光ります。
スマートホームデバイスはiPhoneやiPadのホームアプリに追加され、外出先からも操作できます。
HomeKit対応のビデオカメラで撮影された映像については、撮影された人物が誰なのかを分析する機能もあります。
コンパクトながらスピーカーとしての音質もよく、360度に広がる音を楽しむことができ、2台使いならさらに迫力が増します。
Apple Inc.(HomePod mini)
スマートホームハブでよりスマートな暮らしを
スマートホームハブ機能を備えたスマートスピーカーは、デザイン性の高いものが多く、インテリアのアクセントにもなります。
ただし、選ぶときは見た目だけでなく、操作したい家電が対応しているかのチェックも忘れずにしておきましょう。加えて、普段利用しているサービスとの親和性もポイントです。例えば、Amazonでよく買い物をするならAmazon「Echo」、iPhoneユーザーならApple「HomePod」といった具合に、愛用しているサービスも考慮して選ぶと、よりスマートな暮らしを実現しやすくなります。