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スマート脳ドックとは?内容や脳ドックとの違いについて分かりやすく解説

この記事は1年以上前に書かれたものです。現在は状況が異なる可能性がありますのでご注意ください。

2022.08.05(最終更新日:2022.08.05)

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脳血管疾患は、2020年に厚生労働省から発表された統計では日本人の死亡原因第4位、介護の理由第2位となっており、私たちにとって身近な病気です。脳卒中や脳腫瘍など、脳の病気に関する早期発見を目的とした「脳ドック」の受診が推奨されるなか、最近では来院から帰るまで30分程度で検査ができる「スマート脳ドック」への注目が高まっています。

この記事では、スマート脳ドックとは何かや脳ドックとの違い、サービス普及により期待できることについて分かりやすく解説します。

スマート脳ドックとは

「スマート脳ドック」は、スマートスキャン株式会社(以下スマートスキャン)が提供している脳の検査サービスです。一般的な「脳ドック」は、MRI(磁気共鳴画像診断装置)やMRA(磁気共鳴血管画像診断装置)を活用し、脳梗塞や脳腫瘍、くも膜下出血のもとになる脳動脈瘤などの重大な脳の異常を早期発見、早期治療することを目的とした検査サービスです。スマート脳ドックは、この脳ドックのオペレーションを見直し、医療施設での滞在や検査時間を短縮し、継続的に受診しやすい料金設定になっているほか、放射線科専門医と脳神経外科医の2名がクラウドを活用して正確な診断を実現している点が特長です。

すべての人が検査を受けることが理想的ですが、なかでも慢性頭痛や片頭痛のある方、生活習慣病を持つ方、中性脂肪やコレステロール値などに異常がある方、家族や親戚に脳卒中や心筋梗塞、狭心症といった病歴を持つ方は、スマート脳ドックの受診が推奨されています。

スマート脳ドックと脳ドックとの違い

ここからは、スマート脳ドックと通常の脳ドックの違いや特長、メリットを紹介します。

検査にかかる滞在時間の違い

通常の脳ドックの場合、MRIやMRA検査に関する撮影時間は30〜40分程度であるものの、受付や問診、会計などを合わせると、トータルで約2〜3時間かかるのが一般的です。

一方、スマート脳ドックの場合、受診施設の選択と予約だけでなく、問診や支払い方法の選択を事前にネット上で済ませることができます。
頭部MRI検査、頭部と頸部のMRA検査を主とした検査で撮影方法を最適化しているため、撮影時間も15分程度と短く、結果はパソコンやスマートフォンから後日確認できます。
受付から会計まで30分程度で完了するため、忙しい方でも検査が受けやすいというメリットがあります。

価格の違い

一般的な脳ドックは検査する項目や使用する検査機器、オプションによって費用は異なりますが、約4~5万円の費用がかかる傾向にあります。
一方スマート脳ドックは、病院やクリニックで頭部MRI/MRA/頸部MRAの検査を受ける場合、19,250円〜と少しでも多くの方が気軽に脳ドックを受けられるような価格で提供されています。(保険適用外。移動式MRI車両を用いた出張診療所は除く。)

スマート脳ドックはどんな場所で受けられる?

スマート脳ドックは、短時間かつ通常よりも低価格で、誰もが脳ドックを受診しやすい環境を整えた医療プラットフォームであり、全国の医療施設の検索と予約、検査結果の確認ができるWebサイトです。具体的にどのような場所で受診ができるかを紹介します。

クリニックや病院

2022年6月現在、スマート脳ドックは提携している国内各地の89施設以上のクリニックや病院で受診可能です。
東京や大阪などの主要都市をはじめ、北海道から九州までさまざまな地域の医療施設と提携してサービス提供されています。

移動式の検診サービス

スマート脳ドックでは、脳ドックを提供する医療施設から離れた地域でもより気軽に受診できるように、医療施設以外でも脳ドックを受けられるサービスも進められています。
その一つが、移動式脳ドックサービスです。
移動式脳ドックサービスでは、スマート脳ドックの従来の仕組みを活用し、MRIを搭載した車両で撮影を行います。撮影した画像は専門医が遠隔で画像診断を行い、利用者は受診後1週間以内にWebで検査結果を確認できます。異常が見つかった場合は、地域の医療機関が紹介されるという仕組みになっており、通常の医療施設で受診する場合と同じサービスを受けることが可能です。※一部オプション検査は不可

スマート脳ドックの普及で期待できること

20代や30代の若い世代に、脳ドックをはじめとした定期検査は必要ないと思われる方もいるかもしれませんが、若いから病気にかからないというわけではありません。
例えば、脳の血の巡りが悪くなることで生じる大脳白質病変は、加齢が一つの原因である反面、無治療やコントロール不良の高血圧があると若者でも出現する病変です。
無症状のまま進行することが多いため普段の生活のなかでは気付きにくく、一度大脳白質病変が現れると改善することはないと言われています。
そのため、20代や30代のうちから定期的に検査を受け、脳の状態を確認しておくことが、予防することにつながります。

スマート脳ドックを受診する方の約8割は30〜50代の働き盛り世代で、これまで脳ドックの機会が少なかった若い世代が中心となっています。
また、スマートスキャンが公表した問診データの分析結果によると、睡眠障害を抱える受診者の割合がコロナ禍前と比較すると増加傾向にあり、新型コロナウイルス感染症の流行により運動機会の減少やストレスが影響し、睡眠障害を抱える方が増えていると考えられています。
さらに、偏った食生活や喫煙・飲酒・運動不足などが原因で、30代でも脳に軽度な病変が見つかる方もおられます。このコロナ禍に対してどのように健康を維持していくべきか、年齢問わず今後の課題となっています。スマート脳ドックで自分自身の脳の健康状態を知ることは、病気の早期発見・早期治療はもちろん、日々の生活を改善するきっかけとしても有効です。

スマート脳ドックが普及していく将来に期待しよう

今回は、スマート脳ドックをテーマに、通常の脳ドックとの違いや受診できる場所、サービス普及により期待できることについて解説しました。
通常の脳ドックは時間や費用がかかるため、健康管理のために脳ドックを受けたいけれど、忙しくて時間がないという方や、費用が心配という方もいるのではないでしょうか。

スマート脳ドックなら、通常の脳ドックの約半分の費用で検査を受けることができ、受付から会計まで約30分という短時間で完了します。

また、MRIを搭載した車両を用いた移動式脳ドックサービスという新しい取り組みによって、気軽に脳ドックを受けられる環境が整うことで幅広い地域で病気の早期発見・早期治療につながり、地域の予防医療の発展につながっていくことが期待されます。