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ゴーストレストランとは?注目を集める理由や多様化する業態について詳しく解説

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2022.07.14(最終更新日:2022.07.14)

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ゴーストレストランは、ニューヨーク発祥の新たな飲食店の業態です。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、近年日本においても、ゴーストレストランに関連する多様なサービスが生まれています。
今回は、ゴーストレストランの仕組みや多様化する業態の事例について紹介します。

ゴーストレストランとは?

ゴーストレストランとは、実店舗や客席を持たず、キッチンで調理した料理をデリバリーで提供する飲食店の業態を指します。
ゴーストレストランは、コロナ禍でUber Eatsなどのフードデリバリーサービスの需要が高まったことで急増しました。まだ新しい業態のため、「ゴーストキッチン」「クラウドキッチン」「バーチャルキッチン」など、さまざまな呼び方をされています。

ゴーストレストランの特徴や仕組み

ゴーストレストランは、客席を持つ通常の飲食店と違い、デリバリーやテイクアウトに特化した飲食店です。独自のモバイルオーダーシステムまたはUber Eatsや出前館などのフードデリバリーサービスを通じて注文を受け、キッチンで調理を行います。

その後、出来上がった料理は配達員を通じて、お客様のもとに届けられる仕組みです。
デリバリーをメインとして営業するゴーストレストランが多いですが、ピックアップカウンターでテイクアウトができるお店もあります。

注文から会計までフードデリバリーサービスのシステムを利用する場合は、電話対応やレジのお金を管理する必要はありません。キッチンとインターネット回線、調理スタッフをそろえ、食品衛生管理者の資格と飲食店営業許可を取得すれば、すぐにでも営業を開始できるのが大きな特徴です。

飲食業界でゴーストレストランが注目を集める理由

飲食店の新たな業態として注目を集めるゴーストレストランは、利用者側にとってはもちろん、飲食店側にとってもメリットがあります。ここでは、それぞれのメリットを紹介していきます。

利用者側のメリット

コロナ禍で外食を控え、自宅で食事をする機会が増えたことで自宅でも気軽に飲食店の料理を楽しめるフードデリバリーサービスの需要が高まっており、その情勢を踏まえゴーストレストランに参入する企業も増えています。ゴーストレストランが増加することでフードデリバリーサービスのメニューの幅が広がることは、利用者にとってもメリットと言えるでしょう。
フードデリバリーサービスには以下のようなメリットがあり、コロナ禍による行動制限が緩和された現在でも、多くの人々に利用されています。

・多様な飲食店からメニューを選択できる
・デリバリー限定のメニューを楽しめる
・アプリやWebサイトから簡単に注文できる
・注文から決済までオンライン上で完結できる
・配達予定時間の目安が分かる
・ポイントやクーポンを利用できるサービスもある

また、複数のゴーストレストランが共同で利用するシェアキッチン施設の場合、デリバリーで利用できるのはもちろん、1ヶ所で複数の飲食店の料理をテイクアウトできるため、フードコート感覚で楽しめるのもメリットです。

飲食店側のメリット

飲食店側がゴーストレストランを営業する最大のメリットは、開業や出店時にかかる初期コストを大幅に削減できる点にあります。イートイン施設を持たないゴーストレストランは、客席用の広いスペース、ホールスタッフを用意する必要がありません。内装工事や客席用の家具をそろえる必要もないため、開業準備期間も比較的短くて済むことが多いです。

また、お店の看板を出さずに営業ができるため、1つの店舗で複数ブランドのゴーストレストランを同時に経営することもでき、事業の拡大や縮小が容易にできる点もメリットの一つです。

ゴーストレストランの多様化するビジネスモデルや施設

ゴーストレストランはコロナ禍で注目を集めた比較的新しい飲食店業態ですが、すでに多様化が進み、利用者側にとっても飲食店側にとってもメリットがある新たなビジネスモデルや施設が誕生しています。

フランチャイズ

近年、都市部を中心に、ゴーストレストランのフランチャイズ店が広がりを見せています。フランチャイズとは、本部となる親企業が加盟店に対して飲食店のブランド名や看板、メニューやレシピなどを提供するシステムのことです。加盟店は本部に対してロイヤリティを支払うことで、人気飲食店のメニューや味をお客様に提供することができます。

展開されているジャンルも、タイ料理やスムージー専門店など多彩です。フランチャイズのゴーストレストランが増えることで、利用者としても、ファミリーレストランやファーストフードのように、全国のさまざまな地域で同じ料理を楽しむことができます。

シェアキッチン(クラウドキッチン)

シェアキッチンとは、複数のゴーストレストランが入居するスタイルのシェア施設で、クラウドキッチンと呼ばれることもあります。
1つのキッチンを複数の飲食店が共同で使用するタイプや、時間や曜日で契約をしたり、都度予約をしたりして使用するタイプ、それぞれのキッチンが個室化して独立しているタイプなどがあり、サービスの多様化が進んでいます。
また、テイクアウトカウンターが設置されていたり、自店の屋号や看板を設置して利用できるなど、施設によって特徴が異なります。また、ランチタイムだけ使用する、土日だけ使用するといったスタイルも可能なため、施設を選ぶ際は飲食店の営業スタイルに合わせるのがポイントになるでしょう。

1ヶ所のシェアキッチン施設でさまざまな飲食店の料理を楽しめるのは、利用者にとってもうれしいメリットです。

急増するゴーストレストランや多様なサービスに注目しよう

今回は、コロナ禍で注目を集めるゴーストレストランについて紹介しました。
従来、デリバリーといえば、ピザやお寿司、ラーメンなどの出前が定番でしたが、フードデリバリーサービスの普及により、最近ではタイ料理やカフェの料理まで、さまざまなジャンルの料理を自宅で気軽に楽しめるようになりました。

また、フランチャイズやシェアキッチンといったゴーストレストラン向けの新たなビジネスモデルや施設も急速に広がっているため、今後も多くの飲食経営者に選ばれていく業態になっていくでしょう。
これからどんなゴーストレストランが増えていくのか、今後の展開に注目していきましょう。