この夏、ネコの調子が悪そうだ...
我が家には、今年で10歳になる雑種のネコ「うめ」がいます。生まれたばかりの頃に知人から譲り受け、マンション暮らしの4人家族に仲間入りした愛猫。小さな頃からほかのネコを知らずに育っているからか、ネコさま(*)感覚がとても強く、私たち人間はいつもご機嫌を伺うように面倒をみながら、共に暮らしています。
小さな頃は、とても活発でよくフローリングを駆け回り、スマートフォンの充電ケーブルを食いちぎったり、カリカリ(ネコのご飯で、乾燥した状態のもの)をよこせと日常的に大暴れしていたものです。
*ネコさま:飼い主(人間)という下僕の上に君臨するネコの愛称。ネコ好きの間で知られる、ネコと人間の関係性を表す。
そんなネコも、今年で10歳。大台に乗ってそろそろシニア世代に差し掛かるお年頃、健康状態が気になることが増えてきました。
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例えば、食事のスピードが落ちる、日中寝ている時間が増える、食事のあとに戻すことがある...といった様子は、この年齢のネコと暮らす人にとっては心当たりのある方も多いのではないでしょうか。特に初夏、少しずつ暑い日が多くなるにつれて、動きもまったりとしてきたような気がしています。
もちろん話すことのできない彼女たちの健康状態を知るのは、かなり難しいこと。
食欲の減少が気になるとしても、具体的に「ここが悪いかもしれない」と外見では判断するのが難しく、仮に内臓に何か異常があったとしても、早期発見がされにくいのです。
本サイトでは、愛するペットを持つ飼い主自身が、ペットの健康についてテクノロジーの力を活用して、健康長寿や体調チェックにまつわるサービスをいくつかご紹介してきました。
・PETOKOTO:/article/hitotachi-007/
・メディカル・アーク社:/article/hitotachi-021/
・nekozuki:/article/hitotachi-026/
話すことのできないネコに今後どのようなケアをしたら良いのか、病院に行くほどではないけれど、これからのネコとの向き合い方の参考になる良い機会だと思い、今回は、この中から「nekozuki」のサービスを体験してみることにしました。
簡単な仕組みで購入ハードルが低い「nekozuki」
まずは、公式サイトをチェック。すぐに感じるのは、「これこれ!困っています!」という飼い主(ネコにとっても?)悩みの種であるお世話のあれこれについて、書かれていること。
「ネコ目線のモノづくり」でネコの困ったを解決します!
という言葉と痒いところに手が届いていることに、サービスに携わる方々の猫への愛情が伺えました。
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また、「今月のピックアップ」もかなり嬉しいポイント。
季節ごとに「毛の生え変わり期」「水分不足」などネコも人間と同じように、体調やケアに変化があります。毎月変わっていくケアに合わせて商品を紹介しているところも、きっとネコとの暮らしを研究し尽くしてのことなのでしょう。
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ほかにもサイト上の商品のラインナップは多岐に渡っていましたが、気軽な値段にも背中を押され、今回はいくつかキットを購入して、実際に使ってみることにしました。
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どちらも検査方法がわかりやすく書かれていて、「なんの検査キットなのか?」が見た目ですぐわかる商品なのが、とてもありがたかったです。
我が家のネコ、普段なかなか触らせてくれないため、特に「おくちあーん」はかなり難易度が高いような気はしましたが...楽しみに、商品の到着を待つことにしました。
薄型でコンパクト! そして、スタイリッシュ
数日で自宅に届いた商品はとても薄く、郵送の負担にならないところにとても好感が持てました。早速商品を開けてみると...
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とても、シンプルなデザインです。
中には、説明書が入っていて、イラストと共に使用方法がわかりやすく書かれていました。
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このキットは、普段ネコが飲んでいる飲料水の硬度を試験紙を使って知るためのもので、ミネラルの多い水を飲み続けると尿路結石のリスクが高まるそう。
我が家では水道水を毎日与えていたのですが、ネコにとってはこの水を飲み続けて問題ないのか、早速確認してみます。
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結果、軟水にあたる色が出たので、今与えている水に問題はないとのこと!
知らないうちに毎日与える水が健康を害していたとなればショックですよね...今回は無事クリア! 一安心しました。
難易度の高い、お口の検査
次に挑戦するのは、「おくちあーん」という検査キット。届く前から、これはなかなかハードルが高いのでは...と懸念していた検査です。
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というのも、先ほどの検査と違い、こちらはネコの口内環境をチェックするもの。実際にネコの口の中に綿棒を入れて唾液を採取しなければならないのです。
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ガサゴソやっていると、ネコも気になるようで近寄ってきます。おそらく検査しているのが夕方だったこともあり、「おやつくれるのか?」と無言で近寄りアピールです。
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そうしているうちに少し落ち着き、いざ検査!
と、手順を確認すると、「食後30分は開けてから」の文字が...。失敗しました。説明書は事前に読み込むべきですね。
しばし休憩ののち、改めて、いざ検査!
家族の力を借りて、ネコを抱いてもらい口元に綿棒を入れてみます。
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初手は、断念。「何すんねん!」と、怒り暴れるネコです。
やはり、口の中の検査は難易度が高めですね。
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何度かチャレンジののち、なんとか口の中に綿棒を入れることに成功!
口の中が乾燥気味のネコなので、綿棒が濡れるまで少し時間がかかりました。
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採取した綿棒は、検査キットの台紙に挟みます。
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挟んだ部分に試薬がついていて、口内のpH(ピーエッチ)とHb(ヘモグロビン)を検査します。pHの数値が低いと歯が溶けやすく、虫歯になりやすいとのこと。Hbは口内が出血していないか確認することで歯周病の検査になるそうです。
pHは「8」、Hbは「+」が出ました。どちらも問題ないという結果に、こちらも安心!人間に置き換えても、虫歯や歯周病が内臓の疾患に影響を及ぼすこともあると言われる(*)ので、この簡易的な検査で異常がなかったことがわかり、安心しました。
*出典:https://www.jacp.net/perio/effect/
自宅でも定期検診が気軽にできる安心感
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今回の簡単な検査を通して飼い主として安心できたと同時に、ともに暮らす家族として、ネコの健康や普段の様子を定期的に検査する、確認してあげることの大切さを感じることができました。
病院での定期健診ももちろんですが、今回のキットのほかにも多くの検査キットを提供しているnekozukiを活用して、自宅でも気軽な定期検診のようにチェックしてあげることを習慣付けたいと思います。
【プロフィール】
iX+編集部 K
「hitotachi」と「やさしいテック学」を担当。東京と新潟を拠点に、全国のテクノロジーの現場や生みの親へインタビューしながら、わくわくするサービスをお届けします。
※本記事は筆者独自の観点で書いたものであり、所属する企業・団体の見解を表すものではありません。