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聖夜に空を飛び回るサンタクロースを追跡!クリスマスにワクワクを届けるテクノロジー

2024.11.28(最終更新日:2024.11.28)

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まるで日常に魔法にかけたようにワクワクを届けるクリスマス・シーズン。サンタクロースがクリスマス・イヴの晩に「一体どうやって世界中の子どもたちにギフトを届けているのか」気になるところです。イヴの日のサンタを追いかけることができるテクノロジーを紹介します。

サンタを最新テクノロジーで追跡するNORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)が毎年期間限定で届けるアプリ

まず最初にご紹介するのは、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が、毎年クリスマスに期間限定で用意する特設サイトです。サンタクロースが全世界の子どもたちにプレゼントを届ける様子を上空から追跡し、オンラインで公開するというなんとも夢のある無料サービスです。

現在日本語での配信のほか、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、中国語で行われて世界中の子どもたちにワクワクを届けています。2024年もウェブサイト、アプリで12月1日にオープン予定。

本サービス『ノーラッド・トラックス・サンタ』が始まったきっかけは、まったく思いがけない理由でした。1955年、コロラド州のスプリングスに拠点を置くシアーズ ローバック社は、サンタへの直通電話サービスを開始します。

ところが、広告に誤った電話番号を掲載してしまったのです。その電話番号がCONAD(中央防衛航空軍基地)司令長官へのホットラインでした。子どもたちからの電話を次々に受けた当時の司令官であるハリー・シャウプ大佐は、部下にサンタが北極から南へ移動した形跡がないかを、レーダーで確認させました。そしてハリー・シャウプ大佐は当時電話をかけてきた子どもたちに、サンタの最新位置を伝えていったのです。

この遊び心ある取り組みは翌年以降も続くことに。1958年に、米国とカナダが北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)を創設しますが、サンタの追跡業務も引き継がれたのです。

サンタを追跡するのは、北米警戒システムと呼ばれるNORADレーダー・システムです。35,888kmの静止軌道上の熱探知衛星、サンタ・カメラ・ネットワーク、カナダのCF-18戦闘機、アメリカのF-15・F16・F22戦闘機で追跡。さらに、サンタのエスコートまで行うのだそう! 追跡の際にサンタクロースは「BIG RED ONE」というコールサインで識別されています。

12月1日からオープンしカウントダウンが始まり、例年どおりであればサンタは準備を行なった後、24日の20時ごろ北極を出発しますそして各地を飛行し、オーストラリアから日本にやってくるのは23時ごろ。Webやアプリではサンタの現在位置が表示され、3D画面で飛行する様子も見られます。一年に一度のお楽しみなので、ぜひチェックしてみてください。

(参考:Official NORAD Tracks Santa|NORAD https://www.noradsanta.org/en/)

最新テクノロジーで明らかになったサンタの最も効率的な配送ルートを街並み3Dデータと重ねた絵本

日本中に子どもはたくさんいるのに、サンタは一体どうやって限られた時間内にプレゼントを配っているの? そんな子どもの疑問に答える絵本があります。『クリスマスのキセキ』は、音速の6.5倍で地球1.5周半の距離を駆け巡るサンタの旅程に想像力を膨らませられる一冊。

絵本では、日本国内にある約2万の小学校の座標を子どもの住んでいる街と定義。そのすべてを最も効率よく回るルートを、数学の難問「巡回セールスマン問題」の解法を用いて計算し、地図上にビジュアライズしています。絵本の中にある大きな地図に、綿密な計算ルートの線が走ります。何時に自分の街を通るのか? 思わず大人も確かめたくなります。

また、Google Earth Studioが提供する街並みの3Dデータと配送ルートを重ねて、サンタとトナカイの見え方をシミュレーションしてくれます。地元の名産品に気を取られたり、富士山に寄り道したり、奈良ではとある出会いも…。かなり過酷な旅路にもかかわらず、おもしろおかしくプレゼント配りをこなすサンタとトナカイのユニークなキャラクターも物語の楽しみどころの一つです。

(参考:「クリスマスのキセキ」|クリスマスのキセキ制作委員会 https://xmas-kiseki.jp/)

飛行機とぶつからないルートで飛ぶサンタの軌跡が確認でき位置情報サービス

世界中の民間航空機の現在位置をほぼリアルタイムで見られる「Flightradar24」というウェブサイトとアプリがあります。航空機から発信される電波を拾い、世界地図上に航空会社や便名などが表示されて刻一刻と動いていく様子を見て楽しむことができます。機体をクリックすると、発着地や、ルート、高度、到着時刻、機体番号などが表示されていて、ついつい見入ってしまいます。世界の主要国と比べても、日本には数多くの飛行機が行き来していて、羽田空港の密集具合は目を見張るものが。

そんな航空ファンにはお馴染みのサイトに、毎年クリスマスにはサンタクロースが乗った特別便も表示されています。過去には便名「SANTA1」、「HOHOHO」という機体番号で、過去の機体年齢は1749年という設定で飛行していました。

そりに乗ったサンタのシルエットが世界中を飛び回る様子が観察され、子どもだけでなく大人にも楽しい話題を提供してくれました。今年も、24日には活躍中のサンタの様子がリアルタイムで追跡できるはず。

(参考:Flightradar24 https://www.flightradar24.com/blog/santa-tracker/)

聖夜にサンタクロースとともに笑顔を運んでくれるテクノロジー

<h1>聖夜にサンタクロースとともに笑顔を運んでくれるテクノロジー
12月に心温まるひとときを届けてくれるサンタクロースと、遊び心あふれる最新技術の組み合わせに大人も思わず笑顔になります。クリスマス・イヴにサンタクロースを夢見る人々がいる限り、追跡テクノロジーも夢いっぱいに進化し続けていくはず。


〈プロフィール〉
有馬美穂

ライター・エディター。2004年に早稲田大学第一文学部を卒業。『VERY』等、さまざまな雑誌媒体で女性のライフスタイル、健康、教育、ジェンダー、ファッションについての取材執筆・構成を行う。