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グリーンスローモビリティとは?車両の種類や活用シーンを分かりやすく解説

2022.09.15(最終更新日:2022.09.15)

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時速20km未満の電動車を活用した移動サービス「グリーンスローモビリティ」は、国土交通省の提案をもとに、環境保護や高齢化、人口減少などの対策として全国に広まり始めています。
この記事では、グリーンスローモビリティとは何か、車両の種類や活用シーンも合わせて紹介します。ぜひこの機会に、グリーンスローモビリティへの理解を深めていきましょう。

グリーンスローモビリティとは

グリーンスローモビリティとは、時速20km未満で公道を走る4人乗り以上の電動車を活用した移動サービスのことで、その車両も含めた総称を指す言葉です。
グリーンスローモビリティには、「Green」「Slow」「Safety」「Small」「Open」という5つの特徴があります。

Green CO2排出量が少ない電気自動車を活用した環境に優しいエコな移動
Slow 時速20km未満でゆっくりと景色を楽しみながらの観光に最適
Safety ・速度制限があり安全で高齢者も運転できる

・生活道路向きで、重大事故発生を抑制できる
Small ・同じ定員の車両に比べて小型で狭い道でも移動可能

・段差が低く、乗降しやすい
Open 窓部分にガラスがないため開放感があり乗っていて楽しい

グリーンスローモビリティは、通常の自動車よりもゆっくりと移動するため安全性が高く、高齢者でも運転可能です。

また同じ定員の車両に比べて小型であるため、道幅が狭く公共交通機関を整備できない地域の足としても活用できる移動手段です。

さらに、グリーンスローモビリティは窓ガラスがないため開放感があり、「乗っていて楽しい」「乗りたくなる」モビリティとして、観光地でのアトラクション的な要素も兼ね備えています。
地域が抱える交通課題の解決や低炭素型交通の確立、そして観光資源にもなる新たな観光モビリティとしても期待が高まっているのです。

グリーンスローモビリティの車両タイプ

グリーンスローモビリティの車両は、寸法などに応じて軽自動車・小型自動車・普通自動車などの種類に分かれており、車両タイプとしてはゴルフカートタイプや電動低速バスタイプなどがあります。

グリーンスローモビリティの車両タイプの特徴は、以下の通りです。

軽自動車 小型自動車 普通自動車
車両タイプ ゴルフカート ゴルフカート
電動低速バス
電動低速バス
乗車定員目安 4人 5~10人 10 〜22人
必要免許 普通自動車免許 普通自動車免許 普通自動車免許
※11人乗り以上は大型自動車免許もしくは中型自動車免許
1回のフル充電時間 約5時間 ゴルフカート:約5時間
電動低速バス:約9時間
約9時間
フル充電での航続距離 30km以上 30km以上 30km以上

グリーンモビリティの車両は、通常の自動車と同じく1台ずつ車検や自動車税の納付が必要です。
運行事業を行うには、定員10人以下の電動低速バスタイプ・ゴルフカートタイプの車両はタクシー事業の許可を、定員11人以上の電動低速バスタイプは乗合バス事業の許可を取得する必要があります。
ただし、車両によってはバス・タクシー事業での活用ができないなど、事業に制約が生じる場合もあるため、地方運輸局などで事前に相談する必要があるでしょう。

グリーンスローモビリティの活用シーン

グリーンスローモビリティは、環境負荷の軽減や地域公共交通の確保、観光振興などを目的として、地域住民の足や観光客向けの新しいモビリティとして活用されています。

これにより、従来の公共交通機関や自動車では十分に対応できなかった地域の課題解決や活性化が期待できるといわれています。

ここからは、グリーンスローモビリティの活用シーンを具体的に紹介します。

地域住民の交通手段確保

グリーンスローモビリティは、公共交通サービスが十分に行き届いていない地域において、新たな交通手段となることが期待されています。

道幅が狭く路線バスが通れない地域や中山間地域などでは、グリーンスローモビリティが住宅地と生活に必要な施設(商業施設や病院など)、鉄道駅、バス停を連絡することで、地域の理想的な交通体系を構築することができます。

さらに、グリーンスローモビリティは、乗降がしやすいなどきめ細やかなサービスの提供も可能なため、高齢者が利用しやすい移動手段として外出機会や交流機会の創出につながるのです。

市街地の周遊

グリーンスローモビリティは、市街地を周遊することで電車やバスなどの公共交通機関を補完し、住民や観光客の回遊を支援することで中心市街地の活性化につながります。
小さな移動サービスであるグリーンスローモビリティは、コミュニティバスなどの導入に比べて運行エリアが狭く、運営管理にかかる業務やコストが小規模であるため、市街地の周遊および活性化に適していると言えるでしょう。
グリーンスローモビリティが市街地を周遊することで、街のブランディング効果も期待できます。

観光地内の周遊

窓ガラスがないことによる解放感によって、観光地の周遊にも活用しやすいのがグリーンスローモビリティです。
ツアーバスのように目的地と一体のサービスを提供することで、地域に点在する観光スポットの回遊喚起ができます。
ほかの移動サービスとは違い、ゆっくりと景色や街並みを楽しみながら移動することが可能です。

グリーンスローモビリティのメリットや課題

ここからは、グリーンスローモビリティのメリットや課題を整理しながら見ていきましょう。

グリーンスローモビリティのメリット

グリーンスローモビリティの主なメリットは、以下の通りです。

・燃油調達が困難な地域でも走行可能
・走行音が小さく、車内外での会話が楽しめる
・低速運行のため重大事故の危険性が低い
・高齢者の雇用機会創出が期待できる
・柔軟なルート設定で効率的な輸送ができる
・乗ること自体を楽しめる

グリーンスローモビリティは、CO2排出量の少ない電動車で環境対策の一環となるのはもちろん、家庭内電源で充電ができるため、サービスステーション(ガソリンスタンド)が少ない地域など燃油調達が困難な地域でも運行できるというメリットがあります。
走行音が小さく、車内での会話やコミュニケーションもしやすいため、地域コミュニティの活性化にもつながります。

さらに、低速運行のグリーンスローモビリティは、重大事故の危険性が低く、高齢者も楽しみながら安心して乗車できるのはもちろん、運転手としての採用といった新たな雇用の創出も期待されています。

ほかにも、グリーンスローモビリティは狭い路地でも走行できるため、柔軟なルート設定で効率的な輸送を実現することができ、駅やバス停からのラストワンマイルの移動や、アトラクション的な要素からそれ自体が観光資源となり得る可能性もあるでしょう。

グリーンスローモビリティの課題

グリーンスローモビリティにはたくさんのメリットがある一方で、以下のような課題も残されています。

・満充電での航続距離がガソリンを使用した車両と比べて短い
・低速運行のため、移動にかかる所要時間が長い
・一般車両に比べると安全基準が緩く、安全対策への工夫や配慮が必要
・運行事業観点では少量輸送のため採算性が低く、事業維持への工夫が必要
・雨風や防寒対策の対応、車両保護に配慮した車庫の確保が必要

これらの課題解決に向けて、多くの地域でグリーンスローモビリティの導入や実証が行われ、その結果をもとに繰り返し協議・検討が進められています。

興味がある方は、国土交通省のWebサイト「グリーンスローモビリティの走行実績一覧」をぜひ確認してみてください。

グリーンスローモビリティへの理解を深めよう

近年、温室効果ガス排出を減らす取り組みが国際的に促進され、自動車の低炭素化や、低炭素な交通手段への転換が推進されています。
その転換先の一つとして注目を浴びているグリーンスローモビリティは、環境に優しい電動車によってCO2の排出量を減らし、環境負荷を低減できると期待されています。

また、グリーンスローモビリティが各地で普及することによって、地域住民の移動手段の確保や市街地・観光地の周遊支援による活性化にも役立ち、地域が抱えるさまざまな交通課題の解決につながるとされます。

ぜひこの機会にグリーンスローモビリティへの理解を深め、今後の動向に注目してみてはいかがでしょうか。

モビリティの意味や取り組みについての詳細は、下記関連記事をご覧下さい。
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