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自動運転バスに注目しよう!メリットや実証実験、実際の運行事例を紹介

2022.08.10(最終更新日:2022.08.10)

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自動運転バスの地域への導入が進むことで、私たちの生活が便利になるのはもちろん、さまざまなメリットがあります。
そこで今回は、自動運転バスのメリットや自動運転バスの普及促進に向けた実証実験などの取り組みのほか、実際に自動運転バスの定常運行を開始した自治体の事例について紹介します。

自動運転バスとは?

自動運転バスとは、人間がハンドルを握らなくてもシステムが運転操作を自動で行うバスのことです。
自動運転バスには、次のような種類があります。

超小型バス車両:短距離移動に適している

小型・中型バス車両:既存バス路線での運行を想定

大型バス車両:バス専用道やバスレーンなどを活用できる

自動運転バスは、GPSや磁気マーカー、デジタル地図を利用することで自車の位置を把握しながら運行を行います。運行に必要な走行データは、運転士による運転を踏まえて作成されます。

自動運転についての詳細は、下記関連記事をご覧下さい。
自動運転とは?メリットや課題、自治体の取り組み事例を紹介

自動運転バスにはどんなメリットがある?

自動運転バスが導入された場合のメリットをいくつか紹介します。

高齢者等の移動支援

高齢者の移動課題として、日常生活に必要な移動手段を確保できていないことが挙げられます。住民の高齢化が進む地域では、利用者の減少などの理由により、既存のバス路線が廃止されるケースも少なくありません。

しかし、自身での運転が難しい高齢者にとって、路線バスは貴重な移動手段です。
高齢者のなかには移動手段が自家用車しかなく、不安を持ちながら運転をしている方もいます。自動運転バスを移動サービスとして活用することができれば、運転手に頼らず運行数を増やせるため、地域に暮らす高齢者の移動支援につながります。

観光地での移動の利便性向上

自動運転バスは、観光地における移動手段としての活躍も見込まれています。
実際に鳥取県の「鳥取砂丘」や神奈川県の「江ノ島」周辺など、複数の観光地で自動運転バスの実証実験が行われ、実装に向けた取り組みを行っています。
優れた自動運転技術が搭載されたバスで移動することができれば、観光客の移動の利便性も向上するだけでなく、自動運転バスに乗るという体験も、一つの観光資源として活用できるでしょう。

運転手など人材不足の解消

バス事業においては、厳しい経営環境や労働時間の長時間化により、年々運転手の数は減少しています。バス運転手の要員不足は深刻な問題となっており、運転手不足によって路線が廃止されることもあります。
完全に無人で走行できる自動運転バスが社会実装されれば、こうした問題の解決にもつながるでしょう。

自動運転バスの普及に向けた取り組み、実証実験とは?

自動運転バスの社会実装を目指した取り組みや実証実験は、内閣府や国土交通省、経済産業省などが主体となり行っています。
国土交通省は自動運転の実現に向けた取り組みとして、道の駅などを拠点とした自動運転サービスを実施しました。
なかでも、北海道大樹町では、小型路線バスをベース車とした自動運転バスを使用し、道の駅「コスモール大樹」を拠点とした全長約8kmの周回ルートにおいて、雪氷路での自動運転走行検証が行われました。
検証において、5cm程度の積雪や大雪の降雪状態においても、車線維持制御や先頭車トラッキング制御(先頭車両の走行軌跡を後続車が自動で追従する機能)は可能という結果を得ています。
また、経済産業省では、バス運行事業者と共同し滋賀県大津市や兵庫県三田市、福岡県北九州市などで、いすゞ自動車の「エルガミオ」を活用した中型自動運転バスの実証実験が行われました。

自動運転バスの定常運行を開始した茨城県境町の取り組み

自動運転バスの実装に向けた取り組みが進められている段階において、いち早く自動運転バスの定常運行を開始した自治体が、茨城県境町です。
茨城県境町は公道で自動運転バスを定時運行させた全国初の自治体であり、令和4年2月には、一般社団法人日本自動車会議所が創設した第1回「クルマ・社会・パートナシップ大賞」において、大賞を受賞しています。
茨城県のなかでも、境町は鉄道駅がありません。そのため、町民の高齢化が進んでいるものの、交通網が未発達であることから免許を返納したくてもできない、買い物が難しい町民が多いという課題を抱えていました。そこで2020年に自動運転バスの導入が検討され、同年11月26日から定時運行が開始されました。
茨城県境町の自動運転バスは、道の駅さかいを起点とし、境町高速バスターミナルまでの約8kmを走行するルートと、境シンパシーホールまでの約6kmを走行する2つのルートがあり、合計16ヶ所の停留所をつなぐ交通網として走行されています。
乗車料金は無料で運行ルート内には、町役場や小学校、銀行や高校などがあり、住民の生活に不可欠な交通網となっており、現在でも土日祝日も含めて午前9時25分〜午後4時まで運行されています。

自動運転バスの課題や今後について

ここからは、自動運転バスの社会実装に向けて解決すべき課題や、今後必要とされる取り組みについて解説します。

車両性能の検証

現在の自動運転バス技術では、停留所からの発進や追い越しにはドライバーの操作が必要となり、実証実験によってもその点が課題として挙げられます。
そのため、今後はドライバー操作を必要としない自動発進や、車間距離制御性の向上などの技術開発によって遠隔監視・操作者1人に対して3台以上の車両運行ができる遠隔型自動運転システムの導入など、事業コストの低減に向けた取り組みが必要になると考えられています。

気候条件による影響についての検証

全国の自治体で自動運転バスを導入するにあたっては、気候条件による影響を受けない車両性能も必要とされています。
降雪地域で行われた実証実験では、車両に取り付けられているセンサーの種類によって降雪を障害物として誤検知してしまうケースもありました。
今後はメーカーによるセンサー性能の向上に向けた技術開発が求められるだけでなく、悪天候時には運行しないなどの走行環境を制限した運用についても検討されることでしょう。

コストや採算性の検証

自動運転バスを地域の移動サービスとして運用するためには、コストや将来需要を踏まえて採算性を検証する必要があります。
例えば、運賃以外に収入源を得る方法や、地元有償ボランティアを活用することによるコスト削減など、ビジネスモデルや運営主体についての検討を重ねていくことが重要です。

自動運転バスの導入で暮らしが変わる!今後に注目しよう

自動運転バスのメリットや日本が行う実証実験、運行事例について紹介しました。
近年では、自動運転バスを高齢者を含めた住民向けの移動サービスとして導入している自治体があるほか、国や自治体、公共交通事業が主体となり自動運転バスの普及促進のための取り組みを行っています。
今後はさらなる取り組みが進められ、各メーカーによる技術開発も活発化するでしょう。自動運転バスの社会実装に向けた、今後の動きに注目です。