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EV用急速充電器と普通充電器の違いとは?急速充電の特徴やメリットを解説

この記事は1年以上前に書かれたものです。現在は状況が異なる可能性がありますのでご注意ください。

2022.04.22(最終更新日:2022.09.15)

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EV(電気自動車)で長距離の移動をするときは、EV用充電スタンドがどこにあるかを事前に確認しておくと安心です。EV用充電器には「急速充電器」と「普通充電器」があり、移動の道中での充電には急速充電器がおすすめです。
そこで今回は、外出先での利用に適したEV用急速充電器と普通充電器との違いについて分かりやすく解説します。

EV用急速充電器とは

EV用急速充電器とは、一般的には電源に3相200Vを使用し、出力50kWで充電するものです。
電池がほとんどない状態から約80%までの充電が15分〜30分程度で完了するものが多く、5分程度の充電で約40km走行の充電が可能となります。

EV用急速充電器は、短時間の充電で電気を補給することを目的としたもので、バッテリー切れを起こしそうな緊急時や、昼夜を問わず頻繁に使用する業務用のEVなどに使用することが想定されています。

EV用急速充電器と普通充電器の違いを比較

EV用充電器には、急速充電器のほかに普通充電器があります。普通充電器は、単相交流100Vまたは200Vを使用し、100Vであれば1時間程度の充電、200Vであれば30分間程度の充電で、約10km走行可能な充電ができるEV用充電器です。EV用急速充電器と普通充電器には次のような違いがあるため、それぞれの特徴を知って、上手に使い分けると良いでしょう。

設置される場所

EV用急速充電器は、サービスステーション(ガソリンスタンド)隣地や高速道路のサービスエリア・パーキングエリア、道の駅など、EVで移動する道中の施設に設置されていることが多いです。また、短時間の滞在が基本となる商業施設にも設置されていることがあります。一方の普通充電器は、長時間の滞在が想定される商業施設や宿泊施設、時間貸駐車場などに設置されていることが多いです。家庭用にも普通充電器を設置するのが一般的です。

充電時間と航続距離

EV用急速充電器と普通充電器の違いは、充電時間です。

EVバッテリーには、一般的にリチウムイオン電池が使われておりバッテリーの状態によって多少の違いはあるものの、約160㎞の走行を可能にする充電は、急速充電器なら30分程度で完了します。
しかし、普通充電器で約160㎞の走行を可能とする充電には、200Vで7時間程度、100Vなら14時間程度が必要です。急速充電器と普通充電器は、条件や状況に合わせて使い分けると良いでしょう。

EV充電には、主に自宅などで行う「基礎充電」、移動している道中で行う「経路充電」、目的地に到着してから行う「目的地充電」の3つが挙げられます。
例えば、移動中にEVに電気を補給する目的で行う経路充電には、短時間の充電で航続距離が長い急速充電器が適しています。
一方、長時間充電が可能な自宅での基礎充電や目的地充電には、普通充電器の利用がおすすめです。

充電器本体の価格

EV用急速充電器は、本体価格だけでも100万円以上するものが一般的です。さらに設置するための工事費や高圧供給を可能にするための契約も必要になり、充電する際の電気代も高額となります。そのため、一般家庭で設置するEV用充電器として急速充電器を選ぶ方は少ないでしょう。

一方、普通充電器であれば、コンセントを差して使うタイプなら本体価格は数千円程度、ケーブルの付いているポール型のタイプでも数十万円程度なので、家庭用の充電器としても設置しやすくなっています。

EV用急速充電器のメリット

EV用急速充電器は、短時間の充電でも十分な走行が可能になるのがメリットです。バッテリー切れになる可能性のある長距離の移動はもちろん、目的地に向かう道中で電気を補給したい場合や、時間を問わず頻繁に使用する業務用EV車両の充電に適した充電器です。

EV用急速充電器にデメリットはある?

EV用急速充電器のデメリットとしては、価格が高い点が挙げられます。充電器の本体価格や設置工事費用だけでなく、充電料金も普通充電器と比べて高く設定されていることが多いです。
また、充電自体は1回30分までなど決まりがあることがほとんどで、サービスエリアやパーキングエリアなど利用者が多くなる施設では順番待ちが発生することもあります。

待ち時間なくスムーズに充電を済ませたいときは、複数のEV用急速充電器を設置している専用の施設や休憩スペースが併設された施設を選ぶと、ストレスなく利用できるでしょう。

EV用急速充電器はサービスステーション(ガソリンスタンド)での利用がおすすめ

最近ではEVの普及とともに、EV用急速充電器を隣地などに設置しているサービスステーションが増えています。需要と供給などの状況に合わせて充電料金が変動するダイナミックプライシングを活用しているサービスステーションもあるため、お得に利用できる時間帯などを調べておくと良いでしょう。

出光興産のEV用急速充放電サービスのなかには、充電中にゆっくりと待ち時間を過ごせるカフェが併設された複合型の施設もあります。横浜市中区にある出光興産とデルタ電子が共同で行っている実証施設では、複数の急速充電器と独自ブランドのカフェ「Innergie CAFÉ」が併設されています。
充電料金を専用アプリからキャッシュレス決済すると、コーヒーが1杯無料になるクーポンが発行されるため、お得にコーヒーを飲みながらリラックスして充電の完了を待てるのが魅力です。

EV充電スタンドの種類や設置場所についての詳細は、下記関連記事をご覧下さい。
EV充電スタンドはどこにある?種類や設置場所、料金などの基礎知識を解説

EV用急速充電器の活用で充電時間を短縮しよう

急速充電器と普通充電器、それぞれの異なる特徴を紹介してきました。特に移動の道中などに手早く充電を行いたいときや、頻繁に充電をする必要がある業務用車両の場合には、急速充電器が活躍するでしょう。EV用急速充電器は、サービスステーション(ガソリンスタンド)隣地や高速道路のサービスエリア・パーキングエリア、道の駅などに設置されています。

政府は、EVの普及とともにそれを支えるインフラとしてEV用急速充電器の増設も促進する方針です。今後、EVをより利用しやすい環境が整っていくでしょう。

EVのメリットや将来性についての詳細は、下記関連記事をご覧下さい。
EVとは?電気自動車のメリットや将来性について解説